40代・50代の『運動しても痩せない・寒い・むくむ・とにかく疲れる』は更年期ではなく甲状腺の変化かもしれない|一般的な健康診断では調べないTSHと、追い込まない中高年の運動・食事の立て直し方

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先に結論から書きます。

食事も運動もやっているのに体重が落ちない。やたらと寒い。夕方には靴がきつくなる。そして何より、とにかく疲れる。この4つが同時に来ているなら、「年のせい」「更年期だから」で片づける前に、一度だけ確認しておく価値のある項目があります。それが甲状腺(こうじょうせん)の働きを映す TSH という血液検査の数値です。

そしてもう一つ。この検査は、多くの人が毎年受けているあの健康診断には、基本的に入っていません。

私が48歳の年にこの話を知ったのは、同年代の知人がきっかけでした。以下は、その時に自分でも調べて、実際に検査を受けてみて分かったことをまとめたものです。医療の専門家ではない、いち中年の記録として読んでください。

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「痩せない・寒い・むくむ・疲れる」が同時に来たときに考えること

40代後半に入ってから、身体の不調を並べると必ず更年期という言葉にたどり着くようになりました。実際そのケースが多いのだと思います。ただ、症状が似ているものが他にもある、という視点は持っておいて損がありません。

更年期の症状と、驚くほど重なる

甲状腺の働きが落ちたときに出るとされる変化を並べてみます。

  • 疲れやすい、朝がとにかくつらい
  • 寒がりになった、手足が冷える
  • 顔や足がむくむ、指輪がきつい
  • 体重が増えた、あるいは減らない
  • 気分が沈む、集中が続かない
  • 便秘がち、肌が乾く、髪が抜ける

どうでしょう。この並びだけ見せられたら、私なら迷わず「更年期ですね」と答えます。実際、40代から50代にかけて両方の可能性が重なる年代なので、症状だけで見分けるのは相当に難しい。

ただ、一つだけ分かりやすい違いがあると感じています。更年期の代表的な訴えは「ほてる・のぼせる・汗が噴き出す」であることが多い。一方で甲状腺の働きが落ちている場合は、逆に「寒い」が前に出てくる傾向がある。

夏場のオフィスで自分だけ長袖を羽織っている。そんな心当たりがあるなら、頭の片隅に置いておいてもいいと思います。

なお、寒さの原因が甲状腺とは限りません。筋肉量の減少による熱産生の低下も40代以降では大きな要因になるので、冷え性と筋肉量の関係を整理した記事もあわせて読んでみてください。

甲状腺というのは、そもそも何をしている場所なのか

喉ぼとけの少し下、蝶が羽を広げたような形で気管を覆っている小さな臓器です。ここから出るホルモンが、全身のエネルギーの使い方をおおまかに調整している。エアコンでいえば設定温度そのものではなく、運転モードを決めているイメージが近いかもしれません。

この働きが落ちると、全身が省電力の運転に寄っていく。だから寒くなるし、動きが鈍くなるし、腸の動きも落ちて便秘になる。症状がバラバラの臓器に散らばって出るので、原因が一つだと気づきにくいのです。

ちなみに夕方の足のむくみだけで言えば、下腿の筋ポンプが弱っているケースも珍しくありません。ふくらはぎを動かしてむくみを流す方法は、検査の結果を待つ間にも試せる範囲の話です。

そして TSH(甲状腺刺激ホルモン)は、甲状腺そのものではなく、脳の下垂体から出ている「もっと働け」という指令です。ここが面白いところで、甲状腺の働きが落ちてくると、指令の側は逆に大きくなる。つまり TSH が高いということは、甲状腺の出力が足りていない可能性を示すサインになる、という関係です。

甲状腺ホルモンそのもの(FT4など)がまだ正常範囲でも、TSH だけが先に上がってくる段階があるとされていて、この状態は「潜在性」と呼ばれます。中高年、特に女性で一定の割合で見つかるという報告があります。私が「一度は測っておく価値がある」と思ったのは、この先に出るという点でした。

一般的な健康診断では、TSHは測っていない

ここが、この記事で一番伝えたいところです。

毎年受けているあの健診に、甲状腺の項目はない

会社で受ける定期健康診断も、自治体の特定健診も、法律で定められた項目の中に甲状腺の検査は含まれていません。血圧、血糖、中性脂肪、肝機能、貧血、心電図、胸のレントゲン。並べてみると充実しているように見えるので、私はずっと「毎年ちゃんと調べてもらっている」と思い込んでいました。

これは健診が手抜きなわけではなく、そもそも対象としている病気の範囲が違う、というだけの話です。ただ、受ける側からすると「A判定だったから身体は問題ない」と受け取ってしまう。私はまさにそれで、3年ほど疲労を放置しました。

実際に調べるとどうなるか

知人の話を聞いた翌週、私は近所の内科に行きました。症状を並べて「甲状腺を調べてほしい」と伝えたら、あっさり採血で終わりました。所要時間は待ち時間込みで1時間ほど。費用は保険が効いて数千円の範囲でした。結果が出るまでは数日かかりましたが、拍子抜けするほど簡単だった、というのが正直な感想です。

症状を伝えたうえで医師が必要と判断すれば保険診療の範囲で調べられます。ただし判断するのは医師なので、費用も含めて実際どうなるかは受診先で確認してください。まずはかかりつけの内科、はっきりさせたい場合は内分泌内科や甲状腺の専門クリニックという順番が現実的だと思います。

そして、私の結果は「異常なし」でした

これが本題です。

正直に言えば、少しがっかりしました。原因が一つ見つかって、それを治せば身体が軽くなるという筋書きを、どこかで期待していたからです。「甲状腺のせいで太っていた」ことにできれば、これまで落ちなかった体重の言い訳にもなる。そういう気持ちがあったのを否定できません。

ここは正直に書いておきます。仮に甲状腺の働きが落ちていたとしても、それだけで体重が何十キロも動くという話ではありません。増えている分にはむくみ、つまり水分の影響が大きいとされていて、治療で身体が軽くなったとしても、脂肪がごっそり落ちるという性質のものではない。過度な期待は、後でしんどくなるだけでした。

ただ、調べてよかったとは思っています。可能性を一つ消せたことで、「じゃあ何をすればいいのか」に頭を切り替えられたからです。

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検査で問題がなかった人こそ、やり方を切り替える

異常なしと言われた後、私が最初にやったのは、皮肉なことに「運動を減らす」ことでした。

強度を上げるのではなく、回数を落とさない

それまでの私は、痩せないのは追い込みが足りないからだと考えていました。週2回のジムで、毎回息が上がるまでやる。終わった日の夜は倒れるように寝て、翌日と翌々日は使い物にならない。そして3日目に「今日は無理だ」となって、そのまま1週間空く。

この繰り返しを2年やって、体重はほとんど動きませんでした。

切り替えたのは、1回あたりの負荷を半分にして、週4回に増やしたことです。息が切れる手前で止める。物足りない、と毎回思いました。それでも半年続けたら、体重は3kgほど落ちて、何より朝起きたときの身体が違いました。

中高年に推奨される運動量の目安については、厚生労働省 e-ヘルスネットの運動に関する解説が基準になります。自分の週あたりの合計と照らし合わせてみると、足りていないのが強度なのか回数なのかが見えてきます。

40代後半の身体は、回復に必要な時間が明らかに長くなっています。若い頃と同じ強度で追い込むと、回復が間に合わないまま次が来て、結局続かない。続かなければ量はゼロです。強度を落としてでも回数を確保するほうが、合計では上回る。これは自分の失敗から学んだことでした。

この「回復が追いつかない」感覚そのものについては、筋トレ後の回復が遅くなる原因と対策で睡眠や栄養の側から掘り下げています。強度設計と合わせて見ると、どこが詰まっているか見当がつきやすいはずです。

自宅で低い強度から始めたいなら、オンラインのレッスンは選択肢に入ります。私が使ってみて助かったのは、朝の30分だけ画面をつないでゆるく身体を動かす形でした。ジムまでの往復がないというだけで、疲れている日の実行率がまるで違います。

食事は「減らす」より「足りていないものを埋める」

疲れが抜けない時期に食事を減らすのは、私の経験では一番やってはいけない手でした。減らせば当然エネルギーが足りなくなり、余計に動けなくなる。動けないから消費が減り、体重も落ちない。

先にやるべきは、たんぱく質と鉄が足りているかの確認だと思います。特に鉄は、疲れやすさやだるさに関わってくる部分で、健診の貧血項目に引っかかっていなくても不足しているケースがあると聞きます。ここも自己判断でサプリを足す前に、血液検査の数値を見てもらうのが早い。

そのうえで問題になるのが、疲れている日に自炊できるのか、という現実です。私の場合、疲労が抜けない時期の夕食は8割がコンビニでした。冷凍で常備できる食事を何食か置いておくようになってから、この部分の崩れ方が明らかに減りました。

日本人が見落としがちな、昆布の話

これは調べていて意外だった点なので書いておきます。

甲状腺の材料になるのはヨウ素で、海藻に多く含まれます。海外だと不足が問題になる地域があるのですが、日本は事情が逆です。昆布やわかめを日常的に食べる食文化なので、むしろ摂りすぎ側に振れやすい。そして、ヨウ素は摂りすぎても甲状腺の働きに影響し得るとされています。

健康にいいからと昆布だしの粉末を毎日大量に使う、昆布の煮物を毎日食べる、ヨウ素入りのサプリメントを海外から取り寄せる。このあたりは、良かれと思ってやると裏目に出る可能性がある領域です。普通の和食の範囲であれば神経質になる必要はないと思いますが、「健康のために増やしている」自覚がある人は、一度量を見直してみてもいいかもしれません。

3つのやり方を並べて比べてみる

疲れが抜けにくい時期に立て直す方法として、実際に検討したものを整理しました。金額は私が調べた時点での目安なので、申し込む前に必ず公式サイトで最新の内容を確認してください。

方法 費用の目安 特徴 向いている人
オンラインの運動レッスン 月1,000円台〜4,000円前後 自宅で低い強度から。移動時間ゼロ 疲れやすく外出のハードルが高い人
女性向けパーソナルジム 2ヶ月20万円前後〜 対面で個別に組んでもらえる。下半身の変化を狙う設計 自己流で結果が出ず、本気で立て直したい人
管理された宅食 1食1,000円前後 調理ゼロでたんぱく質量を確保 疲れて自炊が続かない人
自力で続ける 0円 費用はかからないが設計と継続を全部自分で背負う すでに習慣が回っている人

私は運動と食事の両方を一度に変えようとして失敗しました。同時に2つは、40代の生活には多すぎる。どちらか片方から入るほうが結果的に早いというのが、遠回りして分かったことです。

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あなたの状況別・次の一手

ここまで読んで、自分がどこにいるか分かってきた方へ。3つに分けて書きます。

まず原因をはっきりさせたい人へ。今週中に内科の予約を取ってください。症状を紙に書き出して持っていくと話が早いです。「痩せない・寒い・むくむ・疲れる」の4つと、いつから続いているか。それだけで十分伝わります。この記事の中で一番お金がかからず、一番はっきりする行動がこれです。

とりあえず身体を動かすところから戻したい人へ。疲れている状態でジムに通う計画を立てても、私のように3日で止まります。移動をなくして、強度を落として、回数を確保する。自宅で完結する形から入るのが現実的です。

自己流で結果が出ず、本気で立て直したい人へ。40代50代の身体は、20代向けの一般的なメニューがそのままハマらないことが多い。特に女性の下半身の変化は、自己流だと手応えが出るまで時間がかかります。個別に設計してもらう選択は、費用に見合う場面があると思います。

よくある質問

Q. 健康診断の結果がすべてA判定でも、甲状腺の問題はあり得ますか

あり得ます。一般的な健診の項目に甲状腺の検査は含まれていないため、A判定は「調べた範囲では問題なし」という意味です。気になる症状が続くなら、別途医師に相談してください。

Q. 検査は何科に行けばいいですか

まずは内科で問題ありません。症状を伝えれば必要に応じて調べてもらえます。より専門的に診てほしい場合は、内分泌内科や甲状腺を扱うクリニックが選択肢になります。

Q. 甲状腺に問題があると分かったら、筋トレはやめるべきですか

自己判断せず、必ず主治医に確認してください。状態によって運動の可否や強度の目安が変わる領域です。私自身は異常なしでしたが、もし数値に何かあったら運動計画も含めて相談するつもりでした。

Q. 検査で異常がなければ、疲れやすいのは気のせいですか

そうは思いません。睡眠、鉄やビタミンの不足、ストレス、単純な回復不足など、他にも要因はあります。可能性を一つずつ消していく作業の一環と捉えるほうが、前に進みやすいと感じています。

運動を習慣にしたい40代・50代女性に人気のサービス

「一人だと続かない」「今さらジムは気後れする」という方は、女性向けに設計されたサービスから選ぶと始めやすいです。

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まとめ

最後に、この記事で押さえておきたい点を並べます。

  • 「痩せない・寒い・むくむ・疲れる」が同時に来ているなら、更年期以外の可能性も一度は考える
  • TSH(甲状腺刺激ホルモン)は、一般的な健康診断の項目に入っていない
  • 調べたい場合は、症状を整理して内科へ。採血で済む
  • 仮に該当しても体重が劇的に動く話ではないので、期待しすぎない
  • 異常がなかった人は、強度を上げるより回数を落とさない設計へ切り替える
  • 食事は減らす前に、たんぱく質と鉄が足りているかを見る
  • 海藻の摂りすぎなど、良かれと思ってやっていることが裏目に出る場合もある

私は3年遠回りしました。原因が分からないまま追い込んで、疲れて止まって、また自分を責める。そのループから抜けるのに必要だったのは、根性ではなく、可能性を一つ消すための採血1本と、少しだけ緩めた運動計画でした。

同じところで足踏みしている方の、判断材料になれば幸いです。

※本記事は個人の経験と調べた内容をまとめたものであり、診断や治療の助言ではありません。症状が続く場合は医師や専門機関にご相談ください。

※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、医療・栄養の専門的指導の代替ではありません。持病のある方・服薬中の方・通院中の方は、運動や食事の内容を変更する前に必ず医師等の専門家にご相談ください。効果には個人差があります。

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