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健康診断の「黄色信号」、放っておくと何が起こるのか
自分が47歳の秋に健康診断の結果を見た時の話から始めます。
空腹時血糖110mg/dL、中性脂肪198mg/dL。医師からは「すぐ薬が必要なレベルじゃないけど、このまま放置すれば数年後はわかりませんよ」と言われました。
あの時の、背中をすっと冷たいものが流れる感覚は今でも覚えています。
40代も半ばを過ぎたあたりから、健康診断の結果用紙を開くのがちょっと怖くなる。血糖値がじわじわ上がっている。中性脂肪が基準値をオーバーした。同世代の友人にも、同じような指摘を受けてため息をついている人が何人もいます。
この記事は、極端な食事制限やハードな運動に頼らず、日常を少しずつ調整して数値を改善していった自分の経験をまとめたものです。「何から手をつけていいかわからない」という同世代の人に向けて書きました。

そもそもなぜ40代で数値が悪くなるのか
20代の頃と同じものを食べて、同じように生活しているのに数値が悪くなる。これには理由があります。
まず基礎代謝の低下です。30代後半から筋肉量は年に約0.5〜1%ずつ減っていくと言われていて、40代後半になるとピーク時より5〜10%減少しているケースも珍しくない。
筋肉が減ればエネルギー消費量が落ちる。食事量が同じでも余剰カロリーが生まれやすくなるんですよね。
次にホルモンの変化。男性はテストステロン、女性はエストロゲンの分泌が徐々に下がっていきます。これらのホルモンはインスリン感受性や脂質代謝にも関わっているため、血糖値や中性脂肪の上昇に間接的に影響しているという研究は数多く出ています。
そこに睡眠の質の低下とストレスが加わる。
仕事では責任あるポジションに就き、家庭では子どもの教育費がかさむ。40代・50代は人生で最も忙しい時期じゃないかと思います。慢性的なストレスはコルチゾールの分泌を増やし、血糖値を押し上げる方向に働く。
つまり生活習慣が特別に悪いわけじゃなくて、身体の仕組みそのものが変わっている。だから20代と同じやり方では追いつかない。40代以降の身体に合ったやり方に切り替える必要があります。
食事編――自分が試して効いたこと
① 食べる順番を変える
本当に手軽で、自分でも一番効果を実感した方法です。
野菜やたんぱく質を先に食べて、ご飯やパンなどの糖質を後に回す。いわゆる「ベジファースト」ですね。
ある研究では、野菜を先に食べた群は食後の血糖値ピークが約30%抑えられたというデータがあります。正直最初は「順番を変えたくらいで?」と半信半疑でした。
でも自分の場合、3ヶ月続けた後の健康診断でHbA1cが5.9%から5.5%に下がっていた。食卓に出す順番を変えるだけなので、コストもゼロです。
② 夜の糖質を朝に回す
中性脂肪が高い同世代に共通しがちなのが、夕食で白米をしっかり食べてそのあと動かないという生活パターン。夜は活動量が落ちるため、余った糖質が肝臓で中性脂肪に変換されやすくなります。
e-ヘルスネットでも解説されている通り、中性脂肪は食事内容とタイミングの影響を大きく受けます。
いきなりご飯を抜く必要はありません。まずは夕食の白米を半分にして、その分を朝食に回す。これだけでも中性脂肪が動いた同世代の友人は何人もいます。朝にしっかり食べて夜を軽くするリズムは、血糖値のコントロールにもプラスに働く。
③ 忙しい日は完璧を目指さない
正直に言うと、毎食バランスのとれた食事を準備するのは40代・50代の忙しさの中ではなかなか厳しい。コンビニ飯が続く日だってあります。
そういう日は、サラダチキン+カット野菜+おにぎり1個くらいの組み合わせでも十分です。たんぱく質と食物繊維を確保して、糖質を適量に抑える。この「最低ライン」を決めておくだけで、外食続きでも数値が暴走しにくくなります。
もっと手軽にいきたいなら、高たんぱく・低糖質の冷凍弁当を冷凍庫にストックしておくのも一つの手。最近はマクロバランスが計算された宅食サービスもあって、自分も週に2〜3回は頼っています。
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運動編――週2回で身体は動き始める
週2回・20分の筋トレから
有酸素運動のイメージが強いかもしれませんが、血糖値の改善には筋トレが思いのほか効きます。
筋肉がブドウ糖を取り込んでくれるので、筋肉量を維持・増加させることがインスリン感受性の改善につながるという報告は数多くあります。厚生労働省e-ヘルスネットでも、筋力トレーニングが糖代謝の改善に寄与することが示されています。
とはいえ、いきなりジムに通えと言われても腰が重い。わかります。
まずは自宅でスクワット、腕立て伏せ、プランクの3種目を各10〜15回ずつ。これで20分もかかりません。
自分が48歳で筋トレを再開した時も、最初の1ヶ月はこの3種目だけでした。
地味ですが、2ヶ月目には階段で息が切れなくなり、4ヶ月目の血液検査では空腹時血糖が110→98まで下がっていた。食事の改善と並行していたので筋トレ単独の効果かは断言できないのですが、身体の変化を実感できたのは確かです。
有酸素は食後15分の散歩で十分
食後の血糖値スパイクを抑えるには、食後15〜30分の軽いウォーキングが効果的と言われています。
わざわざ運動着に着替える必要はなくて、昼食後にオフィスの周りを10分ほど歩く、夕食後に近所を一周する。この程度でいい。
ただ一人でやっていると三日坊主になりがちなのも事実で、自分も最初の1〜2ヶ月は何度もサボりかけました。もし「自分に合った運動メニューを組んでほしい」「誰かに管理してもらったほうが続きそう」と感じるなら、オンラインでパーソナル指導を受けるという選択肢もあります。自宅から受けられるので、時間がない同世代には合うかもしれません。
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現実的なタイムライン
よく「どのくらいで数値が変わりますか?」と聞かれます。正直なところ個人差がかなり大きいのですが、自分や同世代の体感から言うと、こんな感じです。
- 1ヶ月目:食事の順番変更と夜の糖質カットに慣れる。体重に変化が出始める人もいる
- 2〜3ヶ月目:中性脂肪が動き始める。筋トレの習慣が定着してくる頃
- 4〜6ヶ月目:HbA1cや空腹時血糖に変化が見える。ここで再検査を受けると「あ、数値変わってる」と実感できるはず
大事なのは1週間や2週間で結果を求めないこと。身体の変化はゆっくり進むものなので、3ヶ月を1つの区切りとして考えるくらいがちょうどいいと思います。
あと、たんぱく質の摂取量は意識的に増やしたほうがいいです。
40代以降は筋肉の合成効率が落ちてくるので、体重1kgあたり1.2〜1.6g程度のたんぱく質が目安。食事だけで足りなければプロテインで補うのもアリです。自分は朝食にプロテインを足すようになってから、午前中の集中力が変わった実感があります。
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同世代の人へ伝えたいこと
血糖値や中性脂肪の改善と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、やることは意外とシンプルです。
- 食べる順番を「野菜→たんぱく質→糖質」に変える
- 夜の糖質を減らして朝に回す
- 週2回、20分の筋トレを始める
- 食後に15分歩く
4つ全部を一気にやろうとすると挫折します。自分の場合も最初は食べる順番だけ。そこから1ヶ月単位で1つずつ足していきました。
50を過ぎて気づいたのは、健康は貯金と同じで、毎日のごく小さな積み重ねが数年後に効いてくるということ。同世代の友人で60代に入ってから後悔している人を何人も見てきたので、40代・50代の今が分岐点だと思います。


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